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龍村光峯

織物美術家の龍村光峯(本名:龍村順)さんは、1946年に宝塚市で生まれました。祖父は初代龍村平蔵さん、父は二代龍村平蔵(龍村光翔)さんです。早稲田大学を卒業後、国際交流基金に勤務し、退職後の1976年に後継者として京都に戻り、龍村平蔵織物美術研究所を設立しました。1982年には、「龍村光峯株式会社」と改称し、代表取締役に就任しました。1993年には皇太子妃雅子妃殿下の御婚礼御支度品の制作を手掛け、1994年には日本伝統織物保存研究会を設立し、理事長に就任しました。2019年に73歳で亡くなられました。 
龍村光峯さんは、日本最高峰の美「錦」を極め、古代裂の復元や伝統技術の継承と保存、職人育成などに幅広く力を尽くしました。錦織は中国から日本に伝わった高機を用いて手織され、多彩で精緻で豪華絢爛な絹織物です。彼は刺繍や後染めの技法を使わず、多彩な先染めの絹糸や金銀糸を用いて織り上げました。配色や光、角度によって変化する錦の伝統織物は、品格と趣きを感じさせてくれます。

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